October
5
2005
この物語は続きの話しなので、よかったら1話から読んで下さいませ!
右にあるカテゴリーの中の「バイト時代の話」をクリックしてね!
(携帯で見てる方は、すんませんが必死に遡って下さい)
では本編へ・・・
早朝5時!目覚ましが鳴り響く!
前日の夕方からセットしてあった為、いつ寝たのかさえ記憶に無い俺でも無事起きる事が出来た。なんとなく酒が残っている体を叩き起こしマンションを出る。
目的地は
梅田!
だってそれしか分からないから・・・
言われた通り午前6時前、ビックマン前に立つ。
誰か来るのか?
そらそうだろう!まさかここに立っているだけ!と言う仕事では無いよな〜?
ん?もしかして・・・そんな仕事があるのか〜?
しかしこのまま夕方まで立ってるのもな〜暇やん!
いやいや・・・って言うか意味が分からん!
もしそうなら誰から金貰うのだ?
人間って不安になると有り得ない事まで考えるようになる!
「あきら!」
後方から誰かが俺を呼ぶ(慌てて振り返る)
そこに立って居たのは・・・
先輩だったのだ!
俺「良かった〜!」「又ドッキリかと思ったわ〜」
先輩「行くぞ〜!」
俺「どこに?」
先輩「ええから着いて来い」
そこから2駅目で電車を降り5分程歩く。
先輩「あそこが会社や!」
どうやらマンションの一階が会社になっているみたいだが会社はまだ閉まっている様だ!
そしてその会社の前に3〜4人の若者が居た
「おはようございます」「おはようございます」
「おはようございます」「おはようございます」
俺もとりあえず「おはようございます」
誰やコイツ視線を一気に感じる!
(やっぱ帰ろうかな〜)
すると2台のワンボックスが超猛スピードで近づいてくる!
確実にぶつかる勢いで我々の群れに突っ込んできた!
ギャー!キキー!!(慌てて逃げる)
1秒前まで皆が集まっていた所に車は停車する!
まぁ〜言い方を変えれば一瞬逃げるのが遅かったら誰かが死んでいた事になる
(俺は数日後これがこの会社の朝の儀式だと知る事になるのだが・・)
すると車から1人の男性が降りてくる。
どう見ても
カ・タ・ギ には見えない人が・・・
そして俺を見てこう言う!
「こいつが T 吉 の後輩か?」
慌てて先輩が俺を皆に紹介してくれた。
「 T 吉の後輩やったら大丈夫やろうけど、しっかり仕事せーよ!」
俺
「はい!宜しくお願いします!」
T 吉 と言うのはこの会社での
先輩の愛称である。
そしてこの色黒の
パンチパーマのお方が、これから何年間に渡って
俺を一人前の男に育ててくれ、又いろんな意味で可愛がってくれる事になる・・・
D さんと言う方だ!
とりあえず2台の車に乗り込み、現場とやらへ向かう!
確か大阪の
西成と言う町にも似たような状況で行き先も分からぬまま出発する車があると聞いた事がある。しかし俺は車に乗ってようやく分かった事があった。
俺は車の荷台に積んである巨大な物体が気になって
隣りに座るバイト隊長らしき人( K さん)に質問してみた
俺「これなんですか?」
K さん「バスケット」
俺「何するもんですか?」
K 「熱気球にゴンドラみたいなんが、ぶら下がってるやろ?あれや!」
俺「マジっすか〜?」
そう!今回の仕事とは!!
熱気球をあげる仕事だったのだ!
そこから現場に到着するまでの道中、俺は K さんから今回の仕事内容を教わったのだ。
簡単に説明すると野外イベント会場の一角で、一般のお客さんに熱気球体験をしてもらう
という仕事らしい。
俺自身が熱気球なんて見るのも初めてで、何の事やらさっぱり分からない。
そんな俺がどんな仕事をするのだろう?
K さんが言うには、この会社は野外イベント遊具を中心に扱っている会社で、その中でも熱気球の仕事は一番大きな仕事らしい。
命に関わる事もある為、もちろんパイロットはライセンスが必要で、スタッフもある程度熟知した者でないと務まらないらしい。大勢いるバイトの中でも熱気球の仕事に入る者は数名と決まってるんだとか・・・
まぁ〜遠回しに彼が言いたかったのは
「お前今日初めてやんな?」
「なんで他の現場じゃ無くて、ここに居るの?」
「君に何が出来るの?」
みたいな事が言いたかったんだろう。
しかしよくよく話しを聞くとそれも納得できた。
プロパンガスが入った巨大なボンベを何本も積んでいる訳だし
ロープで固定して(一般客を乗せる場合は必ず)係留し、飛んで行ってしまわないようにはするものの、何十メートルかは上がる訳だし、急に
突風が吹いたりしたらバスケットから人が投げ出されたりする事もあるらしいし、風で気球が暴れて中に乗っていた小さな子供がボンベに頭を打って大怪我した例もあるらしい。(この会社では無いが・・)
「ええか!お前は俺等が指示する事以外は絶対にするな!」
「お前は技術も知識も無い!」
「そのお前が必要とされるのは力仕事しかないんだから精一杯の力を使え!」
この言葉を言い渡された時に俺は思った。
「おいおい!とても
デンジャラスな仕事ではないか!」
「えらい所へ来てしまった〜」
「
逃げるなら今しかない!」
「でも前に座っている
パンチパーマから逃げれる自信は無い!」
「こうなったら仕方ない!今日は
死ぬ気で働いてやる」
「そして
新たなバイト探しでもしよう!」
決心が固まった頃、車は現場へと到着した。
この会社に熱気球のパイロットは2人いる。
1人は専務でもある T さん
そしてあのパンチパーマ D さんだ
残りのスタッフは全員バイト!
隊長 K さん
先輩 T 吉さん
もう1人バイト(名前忘れた)
そして
何故か俺!
計6人で作業開始だ!
author : Akira Kobayashi
| Category:バイト時代の話 | 10:51 PM | comments (3) | trackback (0) |
新着コメント(最新5件を表示)
イーネ!バイト話w
オレも昔FAUNのサイトで書いてたなあ
ちなみにこの気球のお仕事、
オレも一度行ったことあります。アニキの紹介で(笑)
バスケットに乗せてもらって飛んだ時は感動したなあ。
オレの時はグラウンドに固定でフリー飛行じゃなかったけどね
| Gaku | EMAIL | URL | 2005/10/06 09:49 AM |
この話、おもしろ過ぎる!!笑
| 岡本陽一(Bass) | EMAIL | URL | 2005/10/06 11:02 PM |
>Gaku
そう言えば君も1回行った事あったんやったな〜
でも君が行った会社は俺がヘルプで行ってた会社で
今回の舞台になってる会社に比べたら・・・
会社自体ちゃんとしてるし・・・バイトに無茶させないし・・・
なにより髪型が普通やもん!
良かったね!?
>よ〜ちゃん
コメントありがと!でも短か!!(笑)
しゃ〜ないな〜!忘れた頃に君のブログにもコメントしよかな?
でも超長文書くで〜!
| Akira | EMAIL | URL | 2005/10/07 12:42 AM |
October
4
2005
この物語は続きの話しなので、よかったら1話から読んで下さいませ!
右にあるカテゴリーの中の「バイト時代の話」をクリックしてね!
(携帯で見てる方は、すんませんが必死に遡って下さい)
では本編へ・・・
青年はプロのミュージシャンを目指し大阪へとやってきた。
これはそれから2ヶ月ぐらい経った頃の話である!
しかしバンド活動という物は結構金がかかるものだ・・・
スタジオで練習するだけで一回¥2000円!(週に1〜2回)
スティック折れたら¥1000円!
トイレのトラブル¥8000円!
シンバル割れたら¥30000円!
そして知り合いのバンド仲間のライブも見に行かなければならない!
(どこの世界にもあるんです・・・付き合いって・・・)
18歳の青年にはキツかった・・・
電車に乗る金も食べる金も無い日なんて、しょっちゅうだった・・・
ミュージシャンとは何よりも音楽を優先させる習性があったりする・・・
だから金の使い道も例外ではなかった・・・
そうだ!アルバイトだ!!
生きて行くには金が要る・・・
このままでは死ぬ・・・
死にたくなかった青年は、大阪での
初バイトをする決心をした。
しかし大阪に誰一人身寄りの無い青年は、バイト先をどうやって探したらいいのかさえ分からなかったのだ。毎日決まったシフトなんか入れないし(ライブが入ったらどうする)出来れば日当がいいし〜後、絶対譲れないのは給料高い方がいいし〜
困っている割に注文が多い青年だ・・・
誰に聞こう?誰もおらんな〜??
あっ!
おった〜!!
そう言えば田舎で世話になってた先輩が大阪の大学にきているのだった!
やっぱり困った時には頼りになる先輩だ!
うすうす気付いているかもしれないが・・・
この先輩は、よく
ボールペンを落とす、
ドライブが大好きな先輩だ!
早速電話をする
青年「あんな〜金無くてバイトしたいねん!すぐにでも始めたいんやけど」
先輩「どんなんがええねん?条件とか希望は?」
青年
「そやな〜給料安いのんはアカンな!」
「でも出来たら日払いがええな〜!」
「それと流れ作業とか、単純作業は嫌やな〜!」
「それから寂しがりややから独りぼっちも嫌やし〜!」
「それよりやっぱやってて楽しい方がええわ〜!」
「そら今後のミュージシャン人生に役立つ仕事とかやったら言う事ないけど〜!」
先輩
「お前な・・・」
青年
「あっ!あとそれから・・・」
先輩
「まだあるんかい!?」
青年
「決まった曜日とか時間に行けるとは限らんから行きたい時だけ行くってのが」
「最高やな!」
先輩
「そやな <spanstyle="color:blue">
最高やな〜 て、」
「殺すぞ!!」
青年
「やっぱり?」
先輩「すぐ掛け直す!」
ブチッ!ツーツーツーツー・・・
この頃の青年は言いたい放題だった・・・
仕事の厳しさ、社会の厳しさ、人間の厳しさ
何1つ分かっていない青年に、この先 なが〜い なが〜い 試練を与えるべく
先輩は動いてくれたのだった!
3分後!電話が鳴る!!
青年「もしもし」
先輩「あなた様の
御希望通りの仕事でございます」
青年「は?」
先輩「
明日の朝6時に梅田のビックマンの前で立っとけ!」
青年「
明日って・・・又急すぎるな〜」
先輩
「どうせ何も無いんやろ?」
青年「まぁ〜これと言って無いっちゃ〜無いけどやな〜」
先輩「ほな!」
ブチッ!ツーツーツーツー・・・
こうして青年のバイト探しは約5分で終了した!
完全夜型生活の青年にとって
朝6時とは「そろそろ寝ようか時間だ」
やばい!今日は早く寝ないと・・・
青年は日が暮れたぐらいの時間から大量の酒を呑む
予定通り日付が変わる随分前に
グロッキー!
後は目が覚め6時に梅田に行けばいいらしい・・・
ちなみに青年は
何処で誰と何の仕事をするのか・・・
何1つ聞かされていない・・・
嘘の様な本当の話の始まりだった・・・
author : Akira Kobayashi
| Category:バイト時代の話 | 09:40 PM | comments (5) | trackback (0) |
新着コメント(最新5件を表示)
>この頃の青年は言いたい放題だった、、、(?。?)
うーん?? 今でも言いたい放題だと思うが、、、、もちろん
仕事の厳しさ、社会の厳しさ、人間の厳しさ全て分かった上で。
俺も行ってたバイト先の話やナ、続きを楽しみにしてるわ。
| ダディー | EMAIL | URL | 2005/10/04 11:15 PM |
小林ワールドに、はまりました(^^)え?貴方も!
これは、ライブに、いかないと♪日記からライブへという図式は亮さん♪ならではデスネ!素敵!
| スイーツ | EMAIL | URL | 2005/10/05 02:44 AM |
>ダディー
確かに君も誘ったな〜
でも君が来るまでの1年以上の間の話ばかりやから
知らない事もあると思うで!
まぁ楽しみに!
>スイーツさん
是非ライブ見に来て下さい。
本当はドラム叩いてるんです・・・
しかし俺の日記見てライブ行きたいって思いましたか・・・
変わってはります?(笑)あっ、すんません・・・!
| Akira | EMAIL | URL | 2005/10/06 03:07 AM |
友人を見たらその人が解るようにファンをみたらそのミュージシャンが見えたりするから!そうです変わってます(^^)うふふ
いえいえ日記読んだら小林さんの才能☆実力☆は解りますえ〜(^0^)/
| スイーツ | EMAIL | URL | 2005/10/06 11:15 PM |
>スイーツさん
嬉しいお言葉ありがとうございます
ここ暫く、気楽に見に来れるライブみたいなのが少ないですが
何か興味あるのがあったら問い合わせして下さいませ!
| Akira | EMAIL | URL | 2005/10/07 12:31 AM |
October
3
2005
いつかは書かなければならないと思ってた話を書く時が来てしまった・・・
今日スタートして何話までなってしまうか分からないが書き始めます!
そのキッカケになったのは昨日の仕事だった。
我々の仕事は PA(音響)業者と一緒になる事が多い。今回も音響さんが居たのだが・・・
俺がセッティングしてる時だった
その音響の仕切りっぽい人と目が合った・・・
そして2人の動きが止まった!
俺「あれ?あ!え〜と!あ〜!」
PA さん「やっぱりそうやんな〜?」「え〜と名前が・・・」
2人共 思い出し作業が難航している模様だ(お互い歳とったせいか・・・?)
そして一瞬早く俺が思い出した(だいぶ俺の方が若いしね)
俺 「 U さんですよね?」
Uさん「小林亮や〜!」「お前ドラムやり続けてたんか〜?」
俺 「はい!お蔭様で!お久し振りです〜」
ここで少し解説をしておこう!
普通プロの現場で PA さんがミュージシャンを呼び捨てで呼んだりは絶対に無い。
その相手がいくら自分より若くてもだ。
なのに「小林亮や〜!」「お前〜・・・」そして俺は超敬語「U さんですよね〜?」
あれは今から17年前、俺が大阪に来てからプロとしての活動をするまでの間、バイトとしてお世話になってたイベント会社があった。その会社が必ず発注する音響業者の代表の方、それが U さんなのだ!
イベント管理の仕事である俺は U さんの前でドラムを叩いた事も無く、いつも現場で暇さえあれば U さんの所へ行き「僕バンドやってるんです」「いつか U さんにオペして貰える様に頑張ります」て話しに行ってたのを思い出す
それから15年ぶりぐらいの再会だったのだ。もちろん2人の関係はそのまま!だから・・
U さんは「小林」なのだ!
俺は「はい!」なのだ!
そして「お前ドラムやり続けてたんか〜?」なのである!
久し振りに色んな話が出来て本当に良かった。
すると U さんからこんな話しを聞いた!
「何年か前に S と電話で話してたら小林の事聞かれたわ〜」
「なんか小林がミュージシャンになったって噂を聞いたけど」
「 U さん音響の現場で会ったりしないですか〜?って」
「会った事無いって答えてんけど、なんかお前に会いたがってたで〜!」
その S 氏とは、俺がバイトしてた会社の元社員なのだ!
当然15年ぐらい会っていない!
俺は U さんに連絡先を聞いて電話をかけた。
30分ぐらい喋ったかな〜?
懐かしくて懐かしくて・・・
色んな思い出話しをした・・・
そして俺はこの話をスタートさせる決意をしたのだ・・・
俺が青春時代を満喫したと言っても過言ではない「アルバイト時代」の話しである!
今考えると信じられない様な出来事ばかりが普通に起きていた「あの会社」
有り得ない人々が働く「あの会社」
それはそれは思い出しただけで腹筋がケイレンするようなエピソードが満載なのだ!
残念ながら今は俺が働いていた頃の黄金期メンバーは殆ど残っていないらしい。
S さんもとっくの昔に辞めて独立したみたいだ。
すなわち、今はもう語り継いでくれる人間など誰も居ないらしい・・・
だから俺が代表して「あの伝説の会社」を語る事にしたのだ!
仕事とは何かを教わった場所!
社会のルールを学んだ場所!
大阪とは何かを知った場所!
18歳で大阪に出てきた青年には、見る物、聞く物、体験する事、全てが初めての事ばかりだった。そして出会う人出会う人皆、見た事の無い人種ばかりだった。
当時、右も左も分からなかった青年は、この会社で「どこへ行っても生きていける」ぐらい立派な大人へと成長していくのであった。
次回「アルバイト初日」
俺は一日目にして、この会社で働く自信が無くなった初日の話である・・・
author : Akira Kobayashi
| Category:バイト時代の話 | 11:57 PM | comments (2) | trackback (0) |
新着コメント(最新5件を表示)
初めて書き込みさせていただきます。
ブログ、毎回楽しみにしています。
なにやら、面白そうな話の入り口に早くもワクワクしてしまい今晩は眠れそうにありません。
近々ライブも見に行きたいなぁと思っているのでそのときはよろしくお願いします。
| けんたろう。 | EMAIL | URL | 2005/10/04 03:20 AM |
>けんたろう
これはこれは・・・9/15のブログの主人公(生徒さん)ではありませんか!
その後・・・日記と言うボタンの2つ左隣りの予定表と言うボタンは押されましたでしょうか・・・?もしよければ押して頂けると幸いでございます〜
| Akira | EMAIL | URL | 2005/10/04 10:01 PM |