アキラのタイコ放浪記 Ver.2

サ○トリー　モル○

May 27 2007

今月は一般の人が見に来れるライブが少ない為お客さんから

「見に行けそうなライブが少ないので困る～」

等の苦情を投げかけられている今日この頃ですが
皆さんいかがお過ごしでしょうか？

と・・・言っても決して遊んでる訳では無いし
海外に脱出していた訳でもありません

大概こういう時は一般の人が入れないイベントや
パーティー等のゲスト出演、又は録音の仕事等で
スケジュールが埋まってしまってる時なんですな

来月は全国各地で色んなライブしますので
楽しみにして下さいませ～！

そうそう！つい２～３日前にも６月２７日の
ライブスケジュールを追加したので見てやって下さい！
（珍しいメンバーでライブするので乞うご期待！）

そう言う訳で昨日は一般の人が入れないパーティーに
出演してきたのである

このイベントの協賛と言うか提供がサン○リーと言う会社で
このイベントで出される酒は全部サント○ーの酒だった

そしてパーティーの前半に行われる乾杯の時に
○ントリーのビール「モ○ツ」のテレビCMで流れている曲を
演奏して欲しいと事前に言われていた

勿論この為だけに来たのでは無く
別にライブコーナーもあるのだが・・・笑

この曲、皆さんも御存知の・・・

「○ルツ～モ○ツ～モル○～モるツ～」

の曲である！

乾杯の時だけなので、１分にも満たないぐらいの時間なのだが
この曲・・・実はたった１小節を永遠に繰り返しているだけなのである

しかも原曲は（CMでは）歌が入っているのだが
今回はインスト（歌が無い演奏）で演奏するのである

その重要なメロディーを担当するのが
今回のサックス奏者「よ」なのだった

この曲、サックスでメロディーを吹くと
こんな風になる・・・

「パララ～パララ～パララ～パララ～」

これを永遠に繰り返すのである！

そしてリハーサルの時に少しだけ「モ○ツ」のテーマを
合わせてみたのだが別に何の問題も無かった
（１小節の繰り返しなので多少退屈な気はしたが・・・）

そして控え室に戻り、その他の打ち合わせをしている時
サックスの「よ」が言った

「モル○の曲、フルートで吹いてもええかな～？」

他の曲で使う為に持ってきていたフルートで
「○ルツ」を演奏したいと言い出したのであった

別に問題無いのでメンバー全員が了承した

でも全員が何故フルートなのだろう・・・？

と・・・実は不思議に思っていた・・・

そして本番がやってきた！

乾杯のコーナーになり我々の「モ○ツ」の
出番がやってきたのであった！

打ち合わせの通り「よ」はフルートで
メロディーを吹いている

「ピロロ～ピロロ～ピロロ～ピロロ～」
「ピロロ～ピロロ～ピロロ～ピロロ～」

ほんの少しの時間なのだが・・・

やっぱり・・・１小節の繰り返しは・・・

退屈である・・・

メンバー全員が・・・

そう思い始めた時だった・・・

なんか途中から・・・

フルートの音に違和感が・・・

やっぱり気になったので・・・

俺は集中して・・・

フルートの音を・・・

聞いてみた・・・

すると・・・

「ピロロ～ピロロ～ピロロ～ピロロ～」
「ピロロ～ピロロ～ピロロ～ピロロ～」

から始まっていたはずのメローディーに・・・

「ピロロ～ピロロ～ピロロ～ピロロ～」
「もるつ～ピロロ～ピロロ～ピロロ～」
「ピロロ～ピロロ～ピロロ～ピロロ～」
「もるつ～ピロロ～ピロロ～ピロロ～」
「ピロロ～ピロロ～ピロロ～ピロロ～」
「もるつ～ピロロ～ピロロ～ピロロ～」

奴は確実に歌っていた・・・

演奏中だが思わず笑ってしまった瞬間の
映像がこちらである

そして全てが判明した・・・

サックスの場合、サックスの音を拾うマイクは
床から腰の辺りの位置までマイクスタンドを延ばしてセットする

しかしフルートの場合は床から口の前まで延ばして
マイクスタンドをセットするのである

だからサックスを吹きながら歌ってもマイクには入らないが
フルートなら彼の美声は会場全体に響き渡る訳なのだ！

確信犯とは・・・

この事を言う・・・

なので「モル○」には

「サックス」より「フルート」なのだった

author : Akira Kobayashi

季節外れの確定申告

May 23 2007

そろそろ確定申告に行こう

だから明日行く

普通は３月の中旬までに行くのだが

明日行く

どうして今頃かって？

毎年そうなんだから仕方ない

かれこれ１０年近く行っているが

いつも５月って決まっているのだ

誰が決めたって？

俺が決めた

でも時期が外れていると

誰も並んでないし

丁寧に対応してくれるし

結構良い

だから明日行く

そもそも何故確定申告に行くのか？

それは国民の義務だからでは無い！

俺等の様なミュージシャン達は
仕事した時点で勝手に税金が引かれてしまう

普通は収入に応じて所得税の金額が決まる

儲かっている人は多めに税金を払い
儲かってない人は税金の額も少ない

だからメッチャ儲かってない人なんかは
税金を払わなくても良かったりする

しかし我々は年収に関係なく
税金の額が決まっている

その額は・・・

ギャラの１０％と決められているのだ！

例えば一回のギャラで１０万円貰える仕事があったとする
それが一年間に１００回もある人が居たとする
（何とも羨ましい話だが・・・泣）

その人は毎回のギャラから１万円が先に引かれる事になる

しかしその人は年収にすれば１０００万と言う事だ！

そこから１００万円が税金で先に引かれている計算になる

たぶん腹は立つとは思うが、１０００万も収入がある人は
１００万円を税金で引かれても、残りの９００万円で
おそらく笑いながら生活が出来るだろう

しかし一方で・・・

一年間の間、待っても待っても全く仕事が入って来なかった人に
たった一回だけ１０万円の仕事が入ってきた人が居たとする

でも残念ながら・・・

その人からも１０％の税金が引かれる事になる
だから年収１０万円の人からも税金１万円が引かれるのだ

たぶん年収１０万円の人は普通に笑いながら生活してたら
途中で笑えない生活になると思う

そんな人の１万円は物凄く大金で重要だろう

しかし例外なく１万円は引かれるのである

しかもギャラを受け取る時点で既に（勝手に）引かれているので交渉の仕様も無く
国が決めている為、相手先に文句を言ってもどうしようも無いのである

こんな事を知ってますか？

法律で一年間の収入が１０３万円以下の人（例えばアルバイトやパート等）は
収入が少ない為に所得税が免除される仕組みになっている

この事を見ても今回の話がおかしいのが分かって貰えると思う

年収１０３万円以下の人が税金無しなのに
何故、年収１０万円の人から１０分の１も持って行くのか？

例えばミュージシャンが１年間に１０３万円分の仕事をしたとしたら
既に１０万３千円の税金が引かれていているが

普通の人がバイトして１０３万円稼いでも
１円も税金を取られないのである

本当に納得いかない話だ！

だから！

確定申告に行くのである！

申告に行き、昨年一年間の収入を提示し
既に（勝手に）支払われている税金の額も提示して

普通の人達と同じ様に、収入に応じての所得税の計算をしてもらい
既に（勝手に）支払われている税金が多い場合は返して貰うのである

それが我々の確定申告なのだ！

例えばメッチャ儲かっている人は年収に対する税金の割合が物凄く高い事がある
だから収入の半分近くが税金で持って行かれると言う話も実際にある

なので年収に対する税金額が１０％を超えるぐらい儲かっている人は
逆に申告したら追加で税金を払わされたりするのだ

芸能人達が税金の事でニュースに出たりするのがこれだ！

高額な税金を追加で払わされるのが嫌なので
正直に収入を申告せず、後にバレたりして問題になるのである

この話は残念ながら俺には全く関係の無い話で
我々は既に払わされ過ぎた税金を少しでも返して貰う為の
大事な大事な確定申告なのである

では明日行ってきます

「オイ！コラー！金返さんかい～！」　の

勢いで参りたいと思います！

author : Akira Kobayashi

大捜索（奴は何処に？）

May 18 2007

昨日の午前１１時

俺の携帯が鳴った

仕事の依頼だった

俺が１０年ぐらいやっている仕事専門のバンドへの依頼で
一応リーダーをしている手前、俺の所に電話がかかってくるのだ

日程や時間、場所や内容等の詳細を聞いてから
いつもの様にメンバーに問い合わせをする

一斉送信でメールを送り、スケジュールが空いているか問い
メンバーからの返事を待つ

先方から「急いでいるから今日中に返事が欲しい」と頼まれたので
メンバーへのメールには「至急返事が欲しい」と書いておいた

この業界では結構当たり前の事なのだが、こういった連絡は
なるべく早く行うのが鉄則である

幸い俺は恵まれており、我がメンバーは
リーダー思いと言うか・・・真面目と言うか・・・
いつも早い段階で返事が返ってくる

今回も勿論早い段階で続々と返事が返ってくる

そして２時間後には１人を除いて全員の確認が取れた

各メンバーが個々で色んな活動をしている為
もしかしたら仕事中の可能性もあるので
暫く待ってみる事にした

残り１人となったメンバーは普段から返事が早い方なので
心配はしていなかったのだが、夕方ぐらいになった時点で
まだ連絡が無いので電話をしてみた

すると・・・

圏外の様子・・・

仕事で地下に居るとかかな？と思い
そのまま連絡を待つ事にした

その時・・・

嫌な予感がしたので、そのメンバーの
ホームページのスケジュールを見てみた

すると・・・

なんとそこには・・・

５月１７日～２０日

ベトナム

と書いてあった・・・

その瞬間、俺は思い出した
確かに以前ベトナムに行くって事を
報告されていた気がする

そら返信も無いわ！

電話も圏外やわ！

「もう無理だ・・・」　と、俺は一瞬諦めかけた

先方から今日中に返事が欲しいと言われているが
このまま帰国するのを待っていると３日後になってしまい
依頼者も待ってはくれない・・・

でも他のメンバーは全員OKだったので
出来れば依頼を受けたい気持ちもある

そこで俺は決断した！

奴と連絡を取る！

そして国境を越えた大捜索が始まるのであった・・・

俺が分かっている情報は、仕事で行っていると言う事
そして３日後に帰ってくると言う事だけ

まずは手当たり次第、共通の知り合いに電話をして聞いてみた

何件か電話をしていると少しずつ情報が入ってきた

同行している団体にミュージシャンは他には居ない事
でも友達が１人付いて行っている事が分かった

そしてその後、同行している友人が
俺も知っている人だと言う事が分かった

そこで同行している友人の知り合いに連絡してみた

すると偶然、今回のツアー行程表を持っていた

これで滞在ホテルが分かる！

そう思ったが、なんと持っていた行程表には
ホテル等の連絡先が何一つ記載されていなかった

もう奴の居場所を探す手がかりは無い・・・

残すは依頼されてる日の予定を
本人に聞かずに調べるしか無い

もちろん本人のホームページのスケジュールは
チェックしたのだが予定は入っていない

しかし俺と同じで一般の人が入場出来ない仕事は
スケジュールには載せていないので予定が無いとは言えない

こうなったら奴が仕事を一緒にしている可能性がある
ミュージシャン達に（俺が知る限り）その依頼を受けている日に
一緒の仕事が入ってないか聞くしかない

再び電話しまくって聞いてみる・・・

色々な知り合いミュージシャンに聞いてみたが
ラッキーな事に依頼を受けている日に共演が予定されている
ミュージシャンは居なかった

しかし不思議な情報が飛び込んできた・・・

Aさん　「確か私もその日の予定を聞いた事があるわ！」
　　　　「その時は空いてるって言ってたで！」

Bさん　「俺がその日の予定を聞いた時は仕事が入ってるって行ってたわ！」

一体どうなっているのだろう・・・？

未だ有力な情報も入らないまま
悩み込んでいた・・・

その時だった・・・

少し前に連絡した共通の知り合いが
色々捜索してくれてた様で

「実家に連絡してみて聞いた所、潜伏先が判明！」

とメールが来た！

やっと滞在しているホテルが分かったのだ！

ベトナムのホーチミンにあるホテルに国際電話をかけてみた

日本語が話せる人に代わって貰い、事情を説明したら
まだチェックインしていないと言う事だった

仕方が無いのでメッセージを預け、チェックインしたら
すぐに連絡してくる様に伝えてもらった

待つこと数時間・・・

俺の携帯電話に国際電話の着信が入った！

来た～！

約９時間かかって！

要約捕まえる事が出来た！

俺　「もしもし」

奴　「○○ですけど」

俺　「ごめんな！こんな所まで電話して！」

奴　「何かあったんですか？」

俺　「ごめんごめん　ビックリさせて！」

奴　「違うねん！スケジュール聞きたいねん！」

俺は今までの経緯やらを全て説明し
改めて本題を突きつけた

それを聞いた奴は非常に言いにくそうに・・・

こう言った・・・

「すんません・・・」

「手帳・・・日本に・・・置いてきてしまいました・・・」

ベトナムは・・・

近いようで・・・

実は遠かった・・・

実は続きがあり（数時間かかる）まだまだ長くなるので今回は書きませんが
結局その後色々あり、最終的にスケジュールが入っていない事が判明し
無事に依頼を受ける事が出来ましたとさ

大変だったが・・・

結構楽しかった・・・

大捜索だった・・・

author : Akira Kobayashi